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データセンター・ネットワークの可視化・分析・自動化―。Brocade SLX 新シリーズに込めたモノ

by Hiroshi Aiko on ‎01-16-2017 05:04 PM - last edited on ‎01-16-2017 06:45 PM by aokuhara (1,999 Views)

皆様、あけましておめでとうございます。2017年もブロケードをよろしくお願い申し上げます。そして、私、このblogでは「はじめまして」ですかね!。こちらも今後共よろしくお願い申し上げます。

 

さて、本日は新しい1UサイズのSLXシリーズを3機種ほど、そして、Brocade Workflow Composer(以下、BWC)の自動化スイートを発表させていただきました(詳細は、プレスリリースを御覧ください)。昨年発表させていただきましたSLX9850に引き続き、SLXシリーズのラインナップ拡充となります。弊社の製品は、シリーズごとに明確な「テーマ」を持っているのですが、今日はこの新しいSLXシリーズのテーマ、BWCとの関係についてお話したいと思います。

 

  • 広がり続けるITの可能性とその裏面

2016年は、ITの世界において幾つかの注目すべき話題があったかと思います。M2M,IoTが本格的に語られる様になり、自動運転自動車の話題が注目を浴び、AIの本格活用に向けた動きというのも出てきました。そういえば、総務省がAIの安全性やセキュリティーを評価する公認制度を検討している、という話や、オンライン囲碁対局サービスでトップ級棋士を次々と破った正体不明の棋士は、実はGoogleのディープラーニングを応用した新しいAI(AlphaGo改)だった、なんて話もごく最近ありましたね。個人的にはVRにも興味があるんですが、これは完全に脱線ですね!

 

そんな中、みなさまのITシステム、最近はどんどん複雑になっているな、あるいは、大規模になっているな、そして、品質、性能などに求められるもの(SLA)はどんどん高くなり、日々の運用監視が追いつかなくなっている・・・言い換えると、「先の見えない闇」であったり「限界」を感じてはいませんでしょうか。

 

ITシステムが複雑化、大規模化したからと言って、いくらでも運用に人手を増やせるわけではありません。求められるSLAが高まる中、構築、運用、監視に至るまで、ネットワークインフラのみで完結することも殆ど無いかと思いますが、他の部署と連携して運用したり問題を解決するというのは、往々にしてスムーズに行かず時間のかかるものです(これは、弊社みたいな米国の会社でも同じなんですよ!)。

 

そのような中、ビジネスのKPIを考える上でネットワークが果たすべき役割とは、ネットワークの観点からKPIとなりうるものを可視化・分析し、適切な労力で最大限のSLAを保つ運用を実現することであり、人海戦術でITがコストセンターになってしまう様なことは絶対に避けなければなりません。

 

  • SLXとBWCで実現するクロスドメインな自動化

新しいSLXシリーズのルータ・スイッチ群は、このような複雑な要求のもとに置かれるITシステムにおいて必要となる、レイヤーや組織を跨いだ広範囲に渡る(これをクロスドメインと呼んでいます)可視化・自動化の一端を、ネットワークの分野において実現するための仕組みを持つ製品群となっており、その活用には、BWCがキーとなってきます。

 

BWCは、クロスドメインの運用を連携させ、サーバ、ストレージ、ネットワークといった、良くあるITインフラのみならず、コールセンターやIoT,M2Mに至るまで幅広い運用作業を連携させてワークフローを作るためのソフトウェアで、汎用的にご利用頂くことも可能な製品なのですが、特にSLXシリーズと組み合わせてご利用頂くことで、最大限に能力を発揮できるように設計されているのです。

 

ワークフローというのは、起こっている「何か」を検知あるいは察知・判断し、それをもとに、条件判断でアクションを取る、という作業の繰り返しです。SLXシリーズは、ネットワーク側からの「検知・察知」を実現するための分析可視化という部分に特に力を入れて開発されおり、また最大限にソフトウェアからのコントロールを可能としている製品なのです。

 

  • どなたでもすぐに使える3つの自動化スイート

今回併せて発表しましたBWC自動化スイートは、特にネットワークインフラにおいて多くの場面で定型化された、ありがちな作業や運用、トブルシューティングの手順(ワークフロー)を、ブロケードの方で取りまとめと検証を行い、皆様方にBWCをすぐにご活用頂けるようにパックした製品です。

 

今回は、用途・お客様別に以下の3つのスイートを提供させていただきます。

 

  1. Network Essensial
    こちらは、一般的なL2/L3ネットワークの設計構築における基本的な作業やトラブルシューティングを自動化するためのセットで、幅広いお客様にご利用頂ける基本セットです。
  2. Datacenter Fabrics
    こちらは、主にBGP-EVPNを利用したIP Fabricを構築運用する際の煩雑な作業や、検証、トラブルシューティングを自動化するための、大規模データセンタ様向けのセットです。
  3. Internet Exchange Point
    主にIXPでの作業を想定した、大規模環境におけるテナント単位のVLANやVPLS、あるいはMAC ACLなどの追加作業、カスタマー単位のヘルスチェックやBGPを含むトラブルシューティングなどIXP運用管理作業を軽減させるセットです。

3.に関しては、IXP用と謳ってはいますが、実際にはマルチテナントな大規模L2/ACL設定や運用を効率よく行うためのパッケージが揃っていますので、一般の企業のお客様などでもご活用頂ける場面は多いのではないかと思います。

 

自動化スイートをご利用頂くことで、定型的なネットワーク作業を効率よく行うことがすぐに可能になりますが、ご自身での開発やカスタマイズにより、さらなる広範囲の作業や運用の自動化、例えば、サーバのレポーティングやSLXの持つ可視化分析機能でサービスレスポンスの低下を検知し、該当サービスのVM数を増加させてロードバランサーの設定を調整したうえで、再度レスポンスを計測、改善が見られない場合、さらなる調査が必要と判断し、自動的にチケットシステムにチケットの発行を行い担当者に通知、などといった一連の作業を自動化することも可能です。

 

  • あなたはSLX?、それともVDX?

今回ご紹介しましたように、SLXシリーズはBWCと組み合わせることで広範囲なITシステムの自動化の一端を担う、まさにSoftware-DefinedなITインフラのためのネットワーク製品群です。大規模なクロスドメイン環境をソフトウェアと組み合わせることにより、極めて柔軟な環境構築と自動化運用を可能とする環境構築には、SLXは今までにない親和性を発揮することでしょう。

 

またSLX9540は、キャリアグレードの機能性を備え、高性能なルータ/L3スイッチとしてもお使い頂くことが出来る製品ですので、例えば弊社の製品で言うところのNetIron CESなどの1/10G環境からの更新用としてもご活用頂けるかと思います。40Gや100Gへのシームレスな移行を、1Uサイズの製品で実現いたします。

 

一方で、たとえば限られたスタッフで高性能かつ高信頼のネットワークを迅速に設計構築する必要がある、一般企業様やサービスプロバイダ様など、あるいは大規模クラスタシステムやストレージプール向けにシンプル高性能なネットワークリソースを必要とするお客様においては、引き続きVDXシリーズがベストマッチになるかと思います。VDXは、スイッチ自身が持つ高度なインテリジェンスと実績のあるファブリック機能により、ほぼ設計レス、設定レスで高性能で高信頼のネットワークを構築可能ですので、エンジニアリングリソースの限られる企業様においても高性能なインフラを簡単に導入可能で、高いご評価をいただいております。

 

すでに多くのお客様にご活用いただいておりますVDXは、スケーラビリティーや柔軟性では今回のSLXに劣る部分もございますが、今までも、そしてこれからも、シンプルで高性能なファブリックネットワークを迅速に構築するための最善の製品群です。VDX環境においても、クロスドメインでの自動化が必要になった際には、BWCをご活用頂くことは可能ですので、シンプルかつ高性能が必要なお客様は、これからもぜひVDXをご活用ください。

 

  • 始めよう!自動化元年!

私もかつては運用やトラブルシューティングを行っていましたが、定型化された作業は、人間よりコンピュータにやらせるほうが確実です。日々の運用監視トラブルシューティングなど、人間の能力で可能としていると思いこんでいる作業も、冷静に分析すると案外に定型作業になっていて、ワークフロー化出来るものです。

 

2017年は自動化元年として、一度日々の運用などを棚卸しして、自動化のためのワークフローを考えてみませんか?。AIが発達すればひょっとすればそういうのも自動化してくれるようになるのかもしれまんけど、当面は難しいでしょうからね!

 

ブロケードの製品シリーズは、それぞれにテーマがあります。皆様方においてはどのテーマがベストマッチなのか、お悩みの際には、ぜひともITシステム全体のポートフォリオを持つブロケードにご相談頂ければと思います。

 

少し長くなりましたが、2017年がみなさまにとって、飛躍の年になりますように。

 

それでは。